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信州における民俗芸能

長野県に伝承されている民俗芸能としては、獅子舞が多いのが特徴です。獅子舞は中国をはじめ東アジアに広く伝わる民俗芸能です。日本では江戸時代に獅子舞を舞いながら諸国を巡った伊勢大神楽(いせだいかぐら)の影響で、全国に広まったといわれています。

※民俗文化財:風俗習慣や民俗芸能のうち、「国民の生活の推移を理解する上で欠くことのできないもの」を「民俗文化財」と呼んでおり、有形のものと無形のものがあります。民俗芸能は無形民俗文化財です。飯田市下黒田の下黒田諏訪神社境内にある人形浄瑠璃のための「人形専用舞台」は「国指定重要有形民俗文化財」です。

※選択・指定:「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」として国(または県)が選んだものを「選択無形民俗文化財」と呼び、特に重要なものを「国指定重要無形民俗文化財」(または県指定民俗文化財)と呼んでいます。

民俗芸能の宝庫-南信州

南信州に伝承されている祭り、民俗芸能の数はとても多く、文化財の数でみると、「国指定重要無形民俗文化財」の数は県内10件中6件、「国選択無形民俗文化財」の数は県内22件中11件と、ほぼ半数を占めています。

南信州地域は民俗芸能の宝庫です。神楽やオコナイ、盆踊り、人形浄瑠璃、歌舞伎、獅子舞、手作り花火など、毎年たくさんのお祭りが四季を通して開催されています。
なぜこれほど多様なお祭り、民俗芸能がたくさん継承されているのでしょうか。それは、リニア建設が進むはるか昔から、この地域を多くの街道が通り、東西文化の交流地点、物流の交易地点として栄えてきたことと関係しています。山国の中にあって自然に感謝しつつ、一方で都市の新しいものを取り入れ、たくましく生きてきた先人たちのライフスタイルが、現在の私達の生活にも影響を与えています。

 

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